【グローバル人材育成】探究型学習とICTで教育改革 – 主体性と課題解決力を伸ばす方法
- グローバル化に対応した教育改革が必要不可欠
- 探究型学習により、生徒の主体性と課題解決力を養成
- ICTの活用と教員のスキルアップが鍵
「グローバル人材」を育成できる教育改革とは?
グローバル化が急速に進む現代社会において、子供たちにはこれまで以上に高い資質が求められています。単に知識を詰め込むだけでは通用しない時代。私たちは、「グローバル人材」を育成するための教育改革を行う必要があります。
グローバル化が進む社会で求められる力
国際社会で活躍できる人材に求められる能力とは、一体何でしょうか?それは、「課題発見・解決力」、「コミュニケーション力」、そして「主体性」です。グローバルな視点から課題を捉え、多様な価値観を受け入れながら、自ら考え抜く力が不可欠なのです。
従来の教育から脱却する必要性
しかし、従来の教育方法では、このような力を十分に育むことができません。暗記中心の受動的な学びでは、生徒の主体性や創造性を伸ばすことはできません。そこで求められるのが、「アクティブ・ラーニング」に代表される能動的な学習方法への転換です。
重要なポイント
- グローバル化に対応した人材育成が急務
- 課題発見・解決力、コミュニケーション力、主体性が鍵
- 従来の受動的学習から脱却が必要
探究型学習で「主体性」と「課題解決力」を伸ばす
グローバル人材の育成に向けて、注目されているのが「探究型学習」です。生徒が自ら課題を発見し、解決に向けて主体的に取り組む学習スタイルにより、主体性や課題解決力を効果的に養うことができます。
探究型学習とは何か?
探究型学習とは、教師が一方的に知識を伝えるのではなく、生徒自身が課題を設定し、調査・実験・討論を通して解決策を見いだしていく学習方法です。生徒は自ら「問い」を立て、「答え」を導き出すプロセスを経験します。
探究型学習の実践方法と効果
探究型学習の具体的な実践例としては、「課題研究」や「プロジェクト学習」などがあります。生徒たちは、興味関心のあるテーマを自ら設定し、調査活動やフィールドワークを行いながら、課題解決に取り組みます。
このような学習を通して、生徒は主体性や課題解決力はもちろん、「批判的思考力」、「協調性」、「プレゼンテーション力」など、グローバル人材に求められる様々な能力を伸ばすことができるのです。
実践のヒント
探究型学習を効果的に行うためのポイントは?
- 生徒自身に課題設定を任せる
- 学習プロセスを重視し、試行錯誤を許容する
- グループワークを取り入れ、協働を促す
- 成果発表の機会を設け、評価につなげる
ICTを活用し、教員の指導力向上を図る
探究型学習の実践には、ICTの活用が欠かせません。ICTを効果的に取り入れることで、生徒の学習意欲を高め、教員の指導力向上にもつながります。
ICTを取り入れた新しい授業スタイル
ICTを活用した授業スタイルとしては、「反転授業」や「協働学習」などが注目されています。反転授業では、生徒が自宅で動画教材を視聴し、授業時間は演習や討論に充てられます。協働学習では、ICTツールを使って生徒同士が協力し合いながら課題に取り組みます。
このようなスタイルを取り入れることで、生徒の主体性と課題解決力を伸ばすことができるだけでなく、教員の役割も「知識伝達者」から「学習の促進者」へと変化します。
事例紹介: 大阪市立高校のICT活用授業
大阪市立高校では、タブレットPCを活用した探究型学習を実践。生徒たちは、タブレットでデータを収集・分析し、グループでプレゼンテーションを行う。教員は生徒の学びをサポートする役割を担う。
ICTの活用により、生徒の主体性が高まり、教員の指導力も向上。学力向上と合わせ、課題解決力やコミュニケーション力の育成にも成果を上げている。
教員のスキルアップが不可欠
ただし、ICTを効果的に活用するためには、教員自身のスキルアップが欠かせません。ICTリテラシーの向上に加え、学習指導の在り方についての研修や、他校との情報共有が重要になってきます。
文部科学省でも、「教員のICT活用指導力向上」を教育の重点施策として掲げています。教員一人ひとりが新しい学びのスタイルを習得し、生徒の個性と能力を最大限引き出せるよう支援することが求められています。
注目データ
・日本のICT教育水準は、主要国中最下位(OECD教育指標2018)
・ICT支援員の配置校は全国で約6割にとどまる(文部科学省調べ)
・教員のICT活用指導力は「十分」と回答した割合が2割未満(総務省調査)