季節を感じる料理～調理時間を意識しつつ、伝統の技法も楽しむ

藤田 美樹

料理

• 旬の素材を活かした季節感あふれる料理は、味覚を豊かにする
• 調理時間を意識することで、手軽で栄養価の高い食事を実現できる
• 様々な料理法を取り入れることで、食生活に変化と楽しみを与える

季節の移り変わりを五感で感じる「季節料理」

日本には古くから「季節料理」という文化があります。季節ごとに収穫される食材を生かし、その時期にしか味わえない味覚を楽しむ考え方です。旬の素材は、栄養価が高く風味も豊かなのが特徴です。季節を感じることのできる料理は、五感を通して新鮮な体験をもたらしてくれます。

春の食卓

春は万物が生命を帯びる季節。新芽や新穂など、生命力に満ちた食材がそろいます。「筍」は春の味覚を象徴する代表格で、つくりや煮物に加工されます。山菜やわらびなど山の幸も春を感じさせる素材です。

夏の爽やかな食卓

暑い夏には体を冷やす食材が欠かせません。そうめんや冷や麦、冷奴といった冷たい料理が人気です。また、暑さに負けない体力づくりのため、うなぎやとうもろこしなどエネルギー源になる食材も重宝されます。

調理時間を意識した食生活

現代社会では時間の使い道を効率化する必要があります。食事作りにおいても、調理時間を意識することが求められます。手軽で栄養価の高い料理を短時間で作ることが理想です。

ワンプレートの活用

「ワンプレート」は、メインとサブ、サラダなどを1枚の皿に盛り付けた料理スタイルです。調理時間を短縮でき、盛り付けも簡単なので便利です。栄養バランスにも優れていて、一品で栄養が摂取できるのがメリットです。

作り置きの賢い活用

調理時間を短縮する方法のひとつに「作り置き」があります。一度に大量に作って冷蔵・冷凍保存し、食べる分を取り出して温めるだけです。煮物や汁物などが作り置きに向いています。ちょっとした下準備があれば、あとは簡単に食事の用意ができます。

多様な料理法を取り入れる

日本料理には様々な料理法があり、その数は2000種類以上とも言われています。煮る、焼く、蒸す、揚げるなど、基本的な調理法から、和え物、練り物、押し物、香り物など、様々な技法が生まれています。

家庭料理に変化を

日々の食卓に取り入れる料理法を変えることで、食生活に変化と楽しみが生まれます。例えば、ゆず胡椒を使った香り付けや、揚げ浸し、南蛮漬けなど、珍しい料理法に挑戦するのも良いでしょう。

伝統の技法を味わう

日本料理の伝統的な技法を知ることで、新たな食の魅力を発見できます。京料理の懐石や会席料理、精進料理など、日本各地に受け継がれてきた食文化には想像を超える味世界が広がっています。

おわりに

季節感あふれる食材を取り入れ、調理時間を意識しながら、様々な料理法に挑戦することで、食生活はより豊かで楽しいものになるでしょう。日本の四季を感じる「季節料理」、手軽で栄養価の高い「ワンプレート」や「作り置き」、そして伝統の技法にも触れながら、食を通して新しい発見をしてみてはいかがでしょうか。