事業多角化(じぎょうたかくか)

事業多角化は、企業が本業以外の新しい分野に事業を拡大することを指します。単一事業に特化するのではなく、複数の異なる事業を手掛けることで、リスクを分散し、収益源を多様化できます。企業が持続的に成長するためには、新規事業の開拓が不可欠な経営戦略です。

関連用語と表現

企業が事業多角化を実施する主な理由は、リスクの分散と新たな収益機会の獲得にあります。単一事業に依存していると、その業界の動向次第で企業の命運が左右されてしまいます。一方、複数の異なる事業を展開することで、ある分野が不振でも他の事業で収益を確保できます。

また、既存事業とはまったく異なる新規分野に進出することで、新しい需要を取り込み、成長の機会を獲得できます。既存事業の蓄積したノウハウやリソースを活用しつつ、新しい収益の柱を構築することが可能です。

事業多角化には様々な手法があります。自社でゼロから新規事業を立ち上げるグリーンフィールド型、他社の事業を買収するM&A型、パートナー企業との合弁事業などがあります。事業ポートフォリオの最適化を図りながら、バランスの取れた多角化戦略を描くことが重要です。

「事業多角化」の具体例

例1: 大手自動車メーカーが、電気自動車の開発・製造事業に参入した。将来の電動化の潮流に対応するため、従来の内燃機関車事業に加え、EV事業を新たな柱として育成していく。

【解説】既存事業と関連性が高く、技術的なシナジーが期待できる事業多角化の事例です。

例2: 大手通信会社が、フィンテック分野に進出。スマートフォン決済サービスの提供を開始した。通信事業の顧客基盤を活かしながら、金融サービス分野での新規収益源を確保する。

【解説】既存事業とは異なる新規分野への多角化で、顧客基盤の相乗効果を見込んだ例です。

事業多角化は企業成長に不可欠な戦略ですが、リスクも存在します。新規事業の立ち上げには多額の初期投資が必要で、思うように収益が上がらない可能性もあります。既存事業へのリソース投入が手薄になり、業績が悪化するリスクもあります。そのため、バランスの取れたポートフォリオ管理が重要視されています。AI・IoTなどの新技術の発達により、今後はIT×リアル分野の融合による新しい形の多角化が加速していくでしょう。

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