任意後見制度(にんいこうけんせいど)
任意後見制度とは、判断能力が不十分になった場合に備え、あらかじめ選んだ後見人に財産管理や身上監護を任せる民法に基づく制度です。認知症や知的障がい、精神障がいなどにより判断能力が低下しても、自分の意思が尊重され、財産を守り、生活を支援してもらえます。
関連用語と表現
| 類義語 | 補佐、保佐、後見 |
|---|---|
| 対義語 | 自己決定、自立 |
| 言い換え | 判断能力低下時の支援制度、事前指定による身上監護 |
| 関連用語 | 成年後見制度、権利擁護、尊厳ある生活 |
任意後見制度は、本人が判断能力があるうちに、将来判断能力が低下した場合に備えて、信頼できる人に財産管理や身上監護を任せる制度です。家族に頼れない人や、自分の意思を尊重してもらいたい人にとって有効な選択肢となります。
後見人には、財産の管理や契約の代理、施設入所の手続きなど、幅広い権限が与えられます。しかし、本人の意思を最大限尊重することが大前提とされています。任意後見人は、本人の生活習慣や価値観を理解し、できる限り本人の意向に沿った支援を行うことが求められます。
任意後見制度を利用するには、公正証書による契約が必要です。後見人候補者と話し合い、具体的な支援内容を決めておく必要があります。費用面では、報酬の設定や後見監督人による監督経費がかかる点に注意が必要です。
「任意後見制度」の具体例
例1: Aさん(75歳)は独身で実家を相続しています。認知症が進行し、判断能力が低下してきたため、かねてからの友人Bさんを任意後見人に指定。Bさんが不動産の管理や日常の買い物、通院の付き添いなどを行っています。
【解説】Aさんの意思を尊重しつつ、生活全般をBさんが支援。任意後見制度を活用することで、安心して生活を継続できます。
例2: Cさん(60代)は知的障がいがあり、一人暮らしをしています。叔父さんDさんを任意後見人に指定し、生活費の管理や重要な契約行為をDさんが代行。Cさんは判断能力が低下しても、自立した生活が続けられます。
【解説】任意後見制度を利用することで、Cさんの自己決定が尊重されながら、必要な支援を受けられます。
任意後見制度は、判断能力の低下に備えて事前に手続きをしておくことで、本人の意思を最大限尊重しつつ、必要な支援を受けられる有効な制度です。今後、認知症高齢者の増加が見込まれることから、この制度の活用がますます重要になってくると考えられます。
関連ワード
任意後見制度に関連した記事
1 stories or topics