退職所得控除(たいしょくしょとくこうじょ)
退職所得控除は、会社員やサラリーマンが退職時に受け取る退職金や企業年金などの「退職所得」から、一定額を控除できる制度です。これにより、退職所得に課される所得税額を抑えることができます。高額の退職金を受け取る場合、この控除は大きな節税効果をもたらします。
関連用語と表現
| 類義語 | 退職金控除、退職所得特別控除 |
|---|---|
| 対義語 | 課税所得 |
| 言い換え | 退職金の非課税部分、退職金減免制度 |
| 関連用語 | 退職給付、退職所得源泉徴収税額 |
退職所得控除は、退職者の生活の立て直しを支援することが目的とされています。退職金は長年の勤労に対する報酬であり、一時金として受け取るため、その全額に所得税がかかると過大な負担になります。そこで、一定額を控除した上で課税対象額を算出することで、納税者の負担を軽減しています。
具体的な控除額は、勤続年数や退職理由、支払者の種類などによって異なります。勤続20年以下では退職所得の50%が控除され、勤続20年超だと70%が控除されるなど、長期勤続者ほど有利な設計になっています。最高で3,000万円までの控除が認められます。
退職所得控除を受けるためには、給与所得者が退職した年の確定申告で必要事項を記載する必要があります。会社などから交付される「退職所得の受給に関する届出書」を添付し、手続きを行います。
「退職所得控除」の具体例
例1: 勤続15年の会社員Aさんが、1,500万円の退職金を受け取った。このとき、退職所得控除が適用されるため、課税対象額は750万円(1,500万円の50%)となり、所得税の負担が軽減される。
【解説】長期勤続でない場合でも、退職金の半額が非課税となるため、節税効果が期待できます。
例2: 定年退職したBさんは、勤続25年の実績で3,500万円の退職金を受け取った。Bさんには最高限度額の3,000万円が退職所得控除として認められるため、課税対象額は500万円(3,500万円-3,000万円)にとどまる。
【解説】長期勤続者には高額の控除が適用され、大きな節税効果が得られます。
退職所得控除は、長年勤労した人々の生活を支援する大切な制度です。しかし近年、雇用形態の変化から恩恵を受ける人が減少傾向にあります。今後は、さまざまな就労形態に対応した公平な制度設計が課題となるでしょう。
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