DeFi(でふぃ)
DeFi(Decentralized Finance)は、分散型金融の略称です。従来の中央集権型金融システムとは異なり、ブロックチェーン技術を基盤とした分散型ネットワークで金融サービスを実現する仕組みを指します。DeFiでは、金融機関に代わり、スマートコントラクトが自動的に取引を実行・記録するため、中間コストが大幅に削減できます。
関連用語と表現
類義語 | オープンファイナンス、デジタル金融 |
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対義語 | 中央集権型金融 |
言い換え | ブロックチェーン金融、分散型金融プラットフォーム |
関連用語 | ブロックチェーン、暗号資産、P2P、スマートコントラクト |
DeFiは、ブロックチェーン上で動作する分散型アプリケーション(DApps)を活用して、従来の金融サービスを代替する革新的な仕組みです。主な機能には、デジタル資産の貸借、投資、保険、トレーディングなどがあります。透明性が高く、参加者全員で運営するため、中央管理者による介入リスクがありません。
DeFiの利点は、金融サービスへのアクセス障壁が低いことです。誰でも参加でき、国境を越えた金融取引が可能になります。一方で、法的規制やセキュリティ上の課題もあり、発展途上の分野と言えます。プロジェクトによっては、高リスク・高リターンな側面もあることに留意が必要です。
「DeFi」の具体例
例1: アリスは、保有している暗号資産をDeFiのプラットフォームに預け入れ、年利5%の利息を得ることができました。中央集権型の銀行よりも高い利回りが期待できるため、資産運用の選択肢が広がりました。
【解説】DeFiでは、暗号資産の貸し借りを仲介するプラットフォームが多数存在します。デポジッターとボロワーをマッチングし、金利収入の獲得や資金調達が行えます。
例2: ボブは、DeFiのデリバティブプラットフォームで、株価の値動きに連動するデジタル証券の売買を行っていました。従来の証券取引と同様のリスク・リターンがあり、より柔軟な投資が可能になりました。
【解説】DeFiのデリバティブ市場では、株価や商品価格などの実体資産に裏付けられた合成デリバティブの取引が行われています。価格変動リスクをヘッジしたり、投機的な取引も可能です。
DeFiは金融の民主化を促進し、従来の金融システムに変革をもたらす可能性を秘めています。一方で、規制の在り方や技術的課題の解決が必要不可欠です。今後、DeFiの発展に伴い、より利便性の高いサービスが生み出されていくことが期待されています。