ICD-11(あいしーでぃーいれぶん)

ICD-11(International Classification of Diseases 11th Revision)は、世界保健機関(WHO)が開発した国際疾病分類の第11版で、2022年1月1日に発効した最新の疾病分類システムです。医療現場における診断の標準化、疾病統計の国際比較、保険請求の根拠として世界中で活用されており、現代医療において不可欠な分類体系となっています。

関連用語と表現

ICD-11は、前版のICD-10から約30年ぶりの大幅な改訂により、現代医学の進歩と社会の変化を反映した包括的な分類システムです。デジタル時代に対応した電子的な構造を持ち、多言語対応や検索機能の向上により、医療従事者の利便性が大幅に向上しています。 主な特徴として、性別違和やゲーム障害などの新しい疾患概念の追加、伝統医学の統合、患者安全に関する分類の充実などが挙げられます。また、コーディングの精度向上により、より詳細で正確な疾病統計の収集が可能となり、公衆衛生政策の立案や医学研究の発展に寄与しています。 医療機関では、診断記録の標準化、保険請求の適正化、医療の質向上の指標として活用されており、国際的な医療データの比較や疫学研究においても重要な役割を果たしています。

「ICD-11」の具体例

例1: 総合病院の内科外来で、医師が患者の高血圧症を診断した際、ICD-11のコード「BA00 本態性高血圧症」を電子カルテに入力し、診断の標準化と統計データの収集を行っている。

【解説】診断コードの統一により、国内外の高血圧症患者数の比較や治療効果の分析が可能になります。

例2: 精神科クリニックにおいて、ゲーム依存の患者に対してICD-11で新たに追加された「6C51 ゲーム障害」の診断コードを使用し、適切な治療計画の立案と保険適用の根拠として活用している。

【解説】新しい疾患概念の追加により、現代社会の健康問題に対応した診断と治療が可能になりました。

ICD-11の導入により、医療の質向上と国際的な健康データの標準化が進んでいます。今後は、人工知能やビッグデータ分析との連携により、より精密な疾病予測や個別化医療の発展が期待されており、世界的な健康増進に向けた重要な基盤として位置づけられています。

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